2011年5月5日 原生林

湖ドイツ全土の約31パーセントは森林となっている(ちなみに日本の森林率は68,2パーセント)。ザールブリュッケンは街の総面積のうち約46パーセントが森林となっており、ドイツで最も森林が多い街の一つである。またその周辺にも森が広がっており、その中には原生林と呼ばれる場所があって、現在それらの場所には散歩道が整備されている。

そのザールブリュッケンの原生林へ友人に連れて行ってもらった(感謝!)。この日は休日だったからか駐車場は一杯で森林の中には多くの人がいたのに驚いた。ここへは自転車、徒歩でも来られる距離なのでハイキングで来ている人も多いのだろう。そして多くの人がここで森林浴を楽しんでいるのかもしれない。

森林への入り口には小さな小屋(レストラン)があり、その周りにはビアガーデンがあったのでそこは多くの人で賑わっていたが、森の中に入ると空気が換わったように感じられ、少しひんやりとした空気に包まれたような気がした。入り口付近に多くの人がいたのに対し、奥の方へ入っていくと人の声は聞こえず、しんとした空間が広がっている。

森の中には緑が多かったが、一言で緑と言ってもそこには様々な緑がある。淡い色から濃い色の緑、若いものや逆に枯れているように感じられるものなど。そういったものを見ていると、そこには優しさがあるようにも感じられて気持ちも落ち着いてくるが、逆に深い森は先が見えず何か大きなものに飲み込まれたような不安に似た気持ちも覚える。そういった感を抱くとやはり自然の偉大さが感じられ、人の存在は小さく感じられる。

空を写す光景が印象的な穏やかな小さな湖を見ていると時間の進み方が違っているように感じられる。穏やかな天候だから水面も穏やかであるが、天候が違えばその表情もっと違ったものになるに違いない。そこには街中では考えられないような時もあるだろう。そのように積み重ねられてきた原生林には人を超えたような力を感じることが出来、同時に大きな優しさのようなものを感じる。ザールブリュッケンの街の約半分は森林であると言うことを意識すると、街は長い間、森と共存してきたことが分かる。普段の街中での生活で森を意識することはないが、直ぐそばには長い間、街を見てきた森がある、それを意識すると色々な物事に対して人はもっと優しくなれるような気がした。


眩しい光

眩しい光


森の中

森の中にいても徐々に日が傾いてくるのが分かる。
小さな川面に光が反射して、少し涼しい風が吹き抜けていった。


湿地のような場所

湿地のような場所
少し不気味であるもののどこか神秘的なものを感じる


踊る木々

まるで木々が踊っているようにも見える


散歩道

小さな湖の周りは散歩道になっている


木造の橋

小さなレストランと駐車場を結ぶ木造の橋。これだけでも絵になる風景


優しい光の空間

優しい光がある不思議な空間に迷い込んだよう


のんびりとした時間

夕刻時、非常にのんびりとした時間がそこにはあった。大人しく座る2匹のシベリアンハスキーも絵になっていて、その光を目にするだけで温かさが感じられる


草木と影

上から差し込んでくる光に照らされた草木と伸びる影が印象的。奥は緑が豊かなものの、手前には枯れ木があるなどそこに2つの世界があるよう


ベンチ

これが本を読んでいる光景ならば写真的にはなお良かった。今の時代はスマートフォン


トンボ

風に揺れる葉にトンボが留まっていた


舗装された道

一部の道は車が通れるように舗装されてある



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