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2011年5月30日 クラシックカーのラリー

クラシックカーのラリー窓の外で非常に賑やかな声がしていたので、下を覗いてみると、そこには人だかりが出来ていた。どうやらマイクを使って何かの説明をしているよう。下まで行って見ると、男性がマイクを持ってクラシックカーの説明をしている。そこにはゲートが設けられてあり、説明を受けた車から一台ずつそのゲートをくぐっている。

5月27日(金)及び28日(土)にザール・ロア・ルクス(ドイツ・ザールラント州、フランス・ロレーヌ、ルクセンブルクの広域文化圏の名称)でクラシックカーのラリーが行われているということ。そこにある資料を見てみると、そのスタート地点がザールブリュッケンのザンクト・ヨハンナー・マルクト(という名の広場)になっており、ドイツ・ラインラント・プファルツ州のトリアーを折り返し地点にして、再度ザールブリュッケンのザンクト・ヨハンナー・マルクトに戻ってくる、全長500キロをまわるラリーとなっている。そのラリーにヨーロッパ各地から117台が参加しており、最も古い車は1920年代に製造されたものだという。

それぞれの車は広場入り口で一列に並んでいる。まるで渋滞しているようだ。一台一台説明を受けてからゲートをくぐるので、車はゆっくりと進み、直ぐ間近でクラシックカーを見ることが出来る。説明を受けた車が出て行く度、車は前に詰めていくが、中には全く詰めずに大きな車間距離をとって、あえて大きなエンジン音を響かせてその短い距離を走る車もある。そういった音に周りにいる人たちも手を振り喜んでいるようであった。

27日(金)は平日のお昼で、しかも時々雨が降る天候だったので、広場にはそれほど多くの人がいたわけではない。街中を歩いている人が、一時的に歩みを止めるという感じだろうか。しかし翌土曜日の方は週末で、天気も悪くなかったことから、ギャラリーも多く、石畳の広場の上に人の壁が出来ていた。クラシックカーはその間をゆっくりと進んでいく。写真を撮る年配の男性が多かったが、同時に若い女性もカメラを首から提げていたのが印象的だ。

沿道にいた多くの人がクラシックカーの写真を撮っているだけでなく、中にはドライバーに話しかけている人も多い。知り合いを見つけて声をかけている人や、通る車ほぼ全てに何か話している人も見られる。ドライバーや助手席に座る人たちも笑顔でそれに応えているので、事務的な会話ではないのだろう。

こういったクラシックカーは石畳の街に自然に溶け込んでいるようにも見える。古い車体や独特のエンジン音、懐かしさと同時に新しい車にはない魅力がそこにはあるかもしれない。それぞれの車は古くても綺麗に磨かれ、丁寧に扱われていると感じられる。そういった車を写真に撮っている人、話しかけている人などは、単純にレトロな車を撮っていたと言うよりは、そういった車に対する愛情を撮っていたのかもしれない。


ゲート

スタート及びゴールのゲート


石畳の街を走るクラシックカー

石畳の街を走るクラシックカー


前を通り過ぎるクラシックカー

前を通り過ぎるクラシックカー


広場を通るクラシックカー

広場を通るクラシックカー


人の壁の間を通るクラシックカー

人の壁の間を通るクラシックカー


ゲートをくぐる順番待ちの車

ゲートをくぐる順番待ちの車



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