Home > ザールブリュッケンでの日記 > レープクーヘン
レープクーヘン、これは主にクリスマス前に焼かれるドイツの伝統的な焼き菓子である。ドイツ・ニュルンベルクに有名なお店があるが、各家庭にも伝統の作り方があると聞いた。このお菓子は砂糖がまだ簡単に手に入らない時代に蜂蜜や果物を使って作られていたらしく、また中世には修道院や教会で信者に対して配られてもいた。蜂蜜や色々な調味料を使って作られるこのお菓子の名前の由来は、ドイツの辞書には中世ドイツ語でパンの意味を持つ単語から『パンのようなお菓子』という意味と、健康に良い様々な材料からこれが作られることから、生命をみなぎらせる力があり『生命のお菓子』と呼ばれていたという説明がある。いずれにしてもその歴史は古い。
以前、知人のところでこのレープクーヘンの作り方を教えてもらう機会に恵まれた。そのドイツ人女性は10年以上前からその焼き方でレープクーヘンを焼いておられると言うこと。焼き方を教えてもらうのと同時にレシピを頂いたが、それは非常にシンプルで、材料全部を混ぜる。何度で約何分間、オーブンで焼く、チョコレートを塗って飾り付けをして、乾いたら出来上がり!というものだった。簡単が故、各家庭で何世代も受け継がれる伝統的なお菓子になっているのだろう。
それ以後、自分でも冬になると毎年焼くようになった。焼き方を教えていただいたのが2002年、それから毎年数回焼いている。ところでこのレシピを見ると作り方は非常に簡単である。言ってみれば混ぜて焼くだけで、料理をしたことがないという人まで簡単に出来る。なので毎年焼いているが、この作業は友人たちとやった方が楽しい時間を過ごすことが出来るうえに効率も良い。実際、一人で作るのは効率が悪い。というのは混ぜた材料をオブラートに塗る人、焼き上がったものにチョコレートを塗る人、飾り付けをする人と作業が別れる。
しかしそうやって分担が出来ていても、やはりみんな飾り付けをしたくなる。その作業がレープクーヘン作りで最も楽しい時間である。果たして、みんな、子供の時のようと言いながら真剣な眼差しである。その飾り付けも色々なものがあって、それを見てみるのも面白い。焼き上がる数は毎回違っており、50個から80個と同じ分量でも大きな違いがあるが、それは手作りゆえの数字かも知れない。そしてその数だけの飾り付けがある。ただ単に上にチョコレートなどを並べるようなシンプルなものもあれば、絵を描く人もいる。また自分の名前や、それを渡したい相手の名前もある。このページの最初でで、レープクーヘンは「材料」的に『生命のお菓子』と呼ばれたと書いたが、友人たちと一緒に協力して焼くという点で、楽しく自分が活き活きとすることもあり得る。また他人を意識すると言うこともある。そのような意味でも『生命のお菓子』なのかも知れない。
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レープクーヘンの材料 |
鍋に入れる |
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強く混ぜ合わせる。最も重要な作業 |
オブラートに塗る |
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塗り上がったもの |
オーブンで焼く |
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焼き上がったもの |
湯煎したチョコレートを塗っていく |
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チョコレート塗り、横着する人もいる |
飾り付けをする |
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乾かし中、色々な飾りのがある |
乾かし中、色々な飾りのがある |
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乾かし中、色々な飾りのがある |
乾かし中、色々な飾りのがある |
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渾身の作ということ |
完成したもの。グリューヴァインと一緒に食べると美味しい |
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