Home > ザールブリュッケンでの日記 > 自転車道でフェルクリンゲンへ
ザールラント州には幾つかの自転車道ルートがある。ザールラント州の州沿いを走るものやザール・ロア・ルクス地域(ザールラント州、フランス・ロートリンゲン地方、ルクセンブルク)を回るものなど。そしてその自転車道ルートの一つにザール川沿いに走る全長約120キロメートルの、ザール川自転車道がある。
暗い雲に覆われどんよりとした日が先日まで続いていたが、2月に入ってから急に真っ青な快晴の日が何日間も続くようになった。ニュースでは春が来たとも言っている。気温も10度を超え、暖かい。街中にはオープンカフェもよく見られ、それが一層、春の訪れを感じさせる。
ドイツ全土が快晴だった2月10日(日)、自転車道で隣街のフェルクリンゲンまで行くことにした。距離は約10キロ。ザールブリュッケン市内をいつも自転車で走っているが、フェルクリンゲンまでは行ったことがない。しかし街中にある自転車道の標識をいつも目にしていて、そこまで行けることは知っていたので、思い切って行くことにした。
電車(ドイツ鉄道)では僅か7分で行ける距離である。自転車だとおそらく1時間もかからないだろう。しかし通ったことのない道というのは、距離感がつかめず、実際以上に遠く感じてしまう。午後2時頃、アルテ・ブリュッケから西に向かって出発した。この日は日曜で、しかも気温的にも散歩日和だからか、市内の自転車道には散歩している人の姿が多かった。
目的地はフェルクリンゲン市の市庁舎もしくは駅と考えていた。あまり急ぐこともなく、穏やかな天候のようにゆっくりとスタートした。ただ往路はどれほど時間がかかるか、またどのような道なのか分からなかったので、写真を撮ることもなく、とにかく目的地に向かうことを優先した。
以下の写真は全て2008年2月10日(日)に撮影したもの。
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フェルクリンゲン市庁舎前に到着 フェルクリンゲン市内では、工事のため自転車道が通れず迂回することになったが、時間は午後2時40分。時間的には、大体予想していた通りだったが、距離的には遠く感じられた。特にザールブリュッケンとフェルクリンゲンの間、つまり両市の郊外に当たる場所では人の姿もほとんどなく、寂しい場所に感じられた。しかしフェルクリンゲンの市内が見え始めると、逆に「もう着いたのか」という感覚があった。 |
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フェルクリンゲン駅前 午後2時50分頃。日曜日なので、街中はひっそりとしていた。奥には世界文化遺産のフェルクリンゲン製鉄所が見える。 |
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フェルクリンゲン駅前にある表示 自転車道の標識が見える。その下に「世界文化遺産フェルクリンゲン製鉄所まで徒歩3分」という金色の標識がある。 |
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フェルクリンゲン製鉄所 この前では多くの観光客の姿があった。時間的余裕があれば寄りたかったが、この日は自転車で通過しただけとなった。ザールブリュッケンに向けての帰りは、首からカメラを提げながら、そしてゆっくりと景色を楽しみながら帰ることにした。 |
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ラートハウス通り(市庁舎通り) フェルクリンゲン製鉄所を通り過ぎ、ラートハウス通りを真っ直ぐ進む。 |
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ラートハウス通りの橋 地図を見ても橋の名前が書かれておらず、そのまま通り名が付いている。ザール川を渡るこの橋はフェルクリンゲン市街地への西の入り口となっている。奥に見えるのは聖ヨーゼフ教会。 |
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ラートハウス通りの橋から見るザール川 川の左側が市街地。午後3時15分頃。 |
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製鉄所と橋 ラートハウス通りの橋を渡って、自転車道がある河原に降りてきた。 |
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自転車道の標識 トリアーまで93,0km、ザールブリュッケンまで12,5km、ルクセンブルクまで152,0kmという表示が見える。 |
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自転車道の標識 川の向こう側が市街地方面。製鉄所関連の工場が見える。 |
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ザール川沿いの自転車道 街中の川沿いを走っている感じがして、気持ちよく感じられる。午後3時20分頃。 |
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ザール川沿いの自転車道 しかし暫くすると、左には製鉄所。右はアウトバーン(高速道路)の高架。太陽の光も直接届かなくなり、寒く感じられる。 |
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ザール川沿いの自転車道 フェルクリンゲン市内を走っていて、振り返って撮影。風が吹き始めてきた。水紋がなおさら寒く感じさせる。 |
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カロリンガー通りの橋 上述のラートハウス通りの橋と同じく地図に橋名が載っていない。フェルクリンゲン市街地への東の入り口。今回の往路ではこの橋を渡って、市街地に入った。 |
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迂回路 ザール川沿いの自転車道はその途中の敷地で工事が行われているため通行止めにされ、迂回路が作られていた。直ぐ横にはアウトバーンが走っている。奥にはフェルクリンゲン市内が見える。 |
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ザール川沿い 迂回路を終え、アウトバーンの下をくぐって、通常の自転車道に戻る。谷のようになっているのでザール川はほとんど見えない。 |
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フェンネ火力発電所 フェルクリンゲン市内にある火力発電所。もくもくと噴き上げる白煙が青い空に映えている。手前はアウトバーン。午後3時45分頃。 |
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フェルクリンゲン市郊外 ルイゼンタール地区。対岸には教会と工場が見える。何処か時間の進み方が市街とは違う、牧歌的な風景のようにも感じられる。午後3時55分頃。 |
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ザール川沿いの自転車道 正面のザール川の両岸を結ぶ橋の中間がフェルクリンゲンとザールブリュッケンの境界。左がフェルクリンゲン、右がザールブリュッケン。写真の右側はアウトバーンの高架。午後4時頃。 |
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自転車道の標識 フランスへ向かう標識が見える。それだけ自転車道が整備されているということか。
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ザール川沿いの自転車道 対岸にはザールブリュッケン市内、ロッケルスハウゼン地区の教会、遊歩道が見える。 |
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ザール川沿いの自転車道 右にはアウトバーン。周りに建物などが無く、寂しい場所の一つ。午後4時10分頃。 |
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ザール川沿い ロッケルスハウゼン地区が遠くに見える。 |
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ザール川沿いの自転車道 青空が水面に反射して青い世界を創り出している。遠くまで見渡せる、のどかな風景。 |
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ザール川水門 この辺りになると、少し人の生活が感じられる。水門の上を散歩している人も多い。 |
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ザール川水門 振り返って自転車道を撮影。右にザール川、左にアウトバーン。午後4時15分頃。 |
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ザール川水門 遠くにブルバッハ地区の街並みが見える。水門で水位が高く、水に対して恐怖に似た感情を覚える。 |
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ザール川水門 風が強く、小さな波が出来ている。空に浮かぶ雲も渦巻いているように感じられる。 |
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ザール川沿いの自転車道 自転車道はアウトバーンにも沿って続いている。午後4時20分頃。 |
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ブルバッハ橋 この辺りになると川岸が人工的になっている。午後4時25分頃。 |
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ザール川沿いの自転車道 対岸に見えるのは鉄工所と貨物列車。右にはアウトバーン。 |
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ザール川沿いの自転車道 対岸には鉄工所、右側にはアウトバーンの高架があって、窮屈感がある。陽が徐々に傾いてきた。 |
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ザール川沿いの自転車道 振り返って撮影。正面にアウトバーンが見えるが、それだけ川が曲線を描いている。 |
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ザール川沿いの自転車道 太陽が山の向こうに隠れ、日陰の部分が多くなってきた。同時により肌寒く感じられる。正面にはシャンツェンベルク橋。午後4時35分頃。 |
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ザール川沿いの自転車道 地面に映る影が長くなってきた。奥に見える青い橋はマルシュタット橋。午後4時40分頃。 |
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ザール川沿いの自転車道 西シュパンゲ橋の辺り。影が濃くなってきている。午後4時45分頃。 |
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ザール川沿いの自転車道 正面にはルイゼン橋。空はまだ明るいのに、日陰は薄暗くなっている。右にはアウトバーンが走っているが、ライトを付けて走っている。午後4時50分頃。 |
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アルテ・ブリュッケからヴィルヘルム・ハインリヒ橋を望む 午後5時前。こうして無事に自転車道の旅も終わった。季節が変われば、また目にする風景も変わってくるだろう。新緑の時期などは、もっと色鮮やかな世界かも知れない。 |