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クリスマス前の4回の日曜日を含む4週間は アドヴェント(待降祭)と呼ばれ、クリスマスを準備する期間となっている。この期間、街の中心ザンクト・ヨハンナーマルクトなどにはクリスマスマルクトが出て、クリスマスに飾るものや、暖かい食べ物などのお店、それら以外にこの時期、クリスマスマルクトの風物詩と言っていいグリューヴァインという香料入りホットワインのお店も出る。
そして2007年のクリスマス時期には(おそらく)世界最大の聖ニコラウス像が市庁舎の塔に現れた。これはギネスにも申請されるという。
このニコラウス像のライトプロジェクトは芸術家マルティン・ホイアーとヴェルナー・シュペングラーによる作品で、高さ38メートルの映像を映し出すために、市庁舎向かいにその映写機が設置された。
12月5日に現れたニコラウスは、その後12月26日まで、毎日17時半から21時まで映し出された。
夕方、その近辺を歩いていると、それを知らずに塔を目にした人が驚きの声を上げていた。
ところで報道でこのニコラウス像のことを知ったとき、交通に影響を与えないか、ふと思ったが、歩道の上にある大きな映写機も風景に溶け込み、日中それを意識することはなかった。
このニコラウス像がライトアップされるのはクリスマス二日目までだが、その期間、クリスマスらしい雰囲気が街にもたらされるに違いない。しかしその期間が過ぎてライトアップも終わると、クリスマスのお祭り的な時期も終わり、同時にクリスマスマルクトの後片付けなどが始められる。それまで温かい雰囲気があった街並みも、寒い殺風景な印象を受ける。街中に響く音さえ静かになったように感じられる。
ところでこの冬の期間、ザールラント州立劇場前にスケート場が設置された。外から見た印象としては、日中は親子連れの姿が多かったのに対し、夜は色々な照明効果があって若い人の姿が多く、奇声に似た声も聞こえていた。
クリスマスの季節
アドヴェントの時期、クリスマスマルクトや街中で4本のロウソクが付いたアドヴェンツクランツが売られている。これは毎週日曜日ごとに、その一つに火をともしてクリスマスを待つものである。また街中ではクリスマスのもみの木の販売もされ、多くの人が購入しているのを目にする。同時に街中で目にするものと言えばアドヴェンツカレンダーがある。このカレンダーはアドヴェントの時期、毎日めくっていくものであるが、同じように窓に日付を貼って、その数字の日にその窓に何かを映し出したり、窓から何かすることがある。
ところでこの時期、ザールブリュッケンでよく目にするのは、ヴェックマンと言う名前の付いたパンである。ドイツの他の街では、他の呼び名があるようだが、いずれも聖ニコラウスを表現している。そして本来は12月6日の聖ニコラウスの日に食べるものとされているが、クリスマスの時期、多くのパン屋ではこのパンを目にする。
雪と一番星
2007年12月26日に少しだけ雪が降り積もった。曇りの日が続く灰色の世界が少しだけ輝いたように見えた。ところでザンクト・ヨハンナーマルクト近くには"星"が設置されており、夕方になると一番星のように光り輝く。