Home > ザールブリュッケンでの日記 > クリストキンドゥルマルクト
クリスマスマルクト(もしくはクリスマスマーケット、クリスマス市)は、ドイツでは一般的にヴァイナハツマルクトと呼ばれるが、街によってはクリストキンドゥルマルクトと呼ばれる。
ところでドイツではサンタクロース(聖ニコラウス)は12月6日聖ニコラウスの日にプレゼントを持ってやってくる。そこからニコラウスマルクトという市が出来た。しかしプロテスタントが普及するに従って、「プレゼントを持ってくるのは聖ニコラウス」という考えから「天使の姿をした子供=クリストキンドゥルがプレゼントを持ってくる」という風に変わり、名称もニコラウスマルクトからクリストキンドゥルマルクトに変わった。 現在では伝統あるマルクトが、クリストキンドゥルマルクトと呼ばれることが多い。
ザールブリュッケンのクリストキンドゥルマルクトは街の中心、ザンクト・ヨハンナー・マルクト(広場)とそこから延びるバーンホーフ通りに出る。その期間は2007年11月22日(木)から12月23日(日)。クリスマスの飾りを売るお店や手袋などの衣類を売るお店、様々なロウソクのお店など約80軒のお店が出る。そしてクリスマスマルクトの風物詩の一つであるグリューヴァイン(香料入りのホットワイン)のお店には人が集まり、多くの人で賑わっている。
ザンクト・ヨハンナー・マルクト
陽が落ちる前のザンクト・ヨハンナー・マルクトは夜(上の写真)とは違った表情を見せる。小さなステージ上では人形劇がなされている。
空飛ぶサンタクロース
ザンクト・ヨハンナー・マルクトのクリスマスマルクトのイヴェントの一つに"空飛ぶサンタクロース"というのがある。これは毎日、決まった時間に広場の上(に渡された綱の上)をソリに引かれたサンタクロースが飛ぶという催しである。それが始まる数分前には「あと何分すればサンタクロースが飛びます」というアナウンスが広場に流れるが、それはドイツ語だけでなくフランス語でも放送される。
サンタクロースがやってくると、歓声が起こる。子供よりも大人の方が喜んでいそうだ。サンタクロースは綱を渡ったあと、もう一度中央まで戻ってきて、そこで一時停止し、上から広場に集まった人に手を振る。広場にいる子供たちもそれに応えるように手を振っている。最後は花火をジェット噴射するようにして、サンタクロースは去ってゆく。時間はそれほど長くはないが、それでも寒さを忘れさせてくれるイヴェントである。
バーンホーフ通り
ザンクト・ヨハンナー・マルクトから延びるバーンホーフ通りにも幾つかお店が出ている。それ以外に"ザールブリュッケン冬のメルヘンの森"と題された遊戯を始め、幾つか子供のための遊戯施設が置かれる。またクリッペ(キリスト降誕の厩の情景を模したもの)がキリスト教のクリスマスを意識させる。
食べ物とグリューヴァイン
クリストキンドゥルマルクトには色々な食べ物のお店が出る。肉やソーセージなどを使ったザールラントの郷土料理からワッフルやドーナツなど甘い物まである。以下の写真はどれも郷土料理。
またグリューヴァインのカップは毎年デザインが変わるが2007年は市庁舎が描かれている。